2008年11月13日 (木)

「さくらのレンタルサーバ」がプラン改定

オンラインゲーム事業の不振で債務超過に陥り、一年前はどうなることかと思ったさくらも、ここに無事復活宣言。さくら頑張ってます。

さくらインターネットは、レンタルサーバーサービス「さくらのレンタルサーバ」及びメールボックスサービス「さくらのメールボックス」のプラン改定を11月19日に実施すると発表しました。この改定では、初期費用、月額料金は据え置いたままディスク容量拡大などの機能強化を図ることで、更なるコストパフォーマンスを追求しています。

「さくらのレンタルサーバ」は、法人向けのビジネスプランを含めて、利用者数が16万件を突破するなど、低価格共用レンタルサーバーとして人気を集めていますが、今回の機能拡充により、20万件突破の達成を加速するとしています。

サービス拡張の対象となるのは、それぞれ「さくらのレンタルサーバ」のライト、スタンダード、プレミアムプラン、「さくらのレンタルサーバ・ビジネス」のプロプラン、及び「さくらのメールボックス」。既にサービスを利用しているユーザーも変更の対象となります。素晴らしい。なお、「さくらのレンタルサーバ」のプレミアムプラン、「さくらのレンタルサーバ・ビジネス」のプロプラン以外はディスク容量の拡大のみが変更点となります。

サービス プラン ディスク容量 メーリングリスト数 ドメイン数
さくらのレンタルサーバ ライト 300MB→500MB 20
スタンダード 1GB→3GB 10 20
プレミアム 3GB→10GB 10→20 20→30
さくらのレンタルサーバ・ビジネス プロ 20GB→40GB 10→50 20→40
さくらのメールボックス 200MB→300MB 10 20

ブログ、メール、ファイルシェアリングといったオンラインサービスでは数GB〜無制限のディスク容量が無料で提供される時代に、費用対容量に限って見れば、年額5,000円で15GBを提供する「CORESERVER.JP:コアサーバー」に比べても、さくらのサービス内容は見劣りしていましたから、現在、スタンダードプランでMovable Typeを運用しているO.Z.K.としては、このプラン改定は嬉しい限り。待ちわびた容量アップで、これで「CORESERVER.JP:コアサーバー」を横目で見る必要もなくなります。

これに先立ち、さくらインターネットでは、データセンターを支える基幹ネットワークのバックボーンネットワーク回線容量を、146Gbpsから166Gbpsへ増強したばかり。サービス拡充のステップアップとしては理に適っており、恐らくは回線の増強を待って、ディスク容量の拡張を実施したものと思われます。

ただ、昨今、この手の低価格レンタルサーバーでは、Movable TypeやWordPressといったデータベースが必須となるCMSパッケージの利用が多いので、重いと評判のSQLサーバーの増強が同時期に行われなかった点だけは残念です。一般的に軽いと言われるローカルDBのSQLiteも、Movable Typeでは大体1000件前後のエントリ数を閾値として、データベースの肥大化に伴って鈍重になるケースが多いので、O.Z.K.でも出来れば早いうちにMySQLに切り替えたかったのですが、これではまだまだ移行の目処が立ちません。一方で、ディスク容量を増やすのであれば転送量の制限も緩和して欲しい、というのは自然な欲求なので、さくらにはこのペースで更なるサービスの拡充を望みたいところ。

とはいえ、海外にまで目を向ければさくら以上に格安なレンタルサーバーを見付けることも可能でしょうが、国内のホスティングサービスに限れば、昨今の大容量低価格プランに比べても見劣りしない、より一層オススメし易いサーバーになりました。安心の決済システムに充実したサポート、そして何より、安価な割には安定していると言われるさくらなので、そこに弱点の一つであったディスク容量が補完されることで、非常にバランスのいいサービスになっています。初心者にも簡単で、かつ長く利用出来るレンタルサーバーの定番として邁進するさくらですが、後は、コストパフォーマンスの追求に伴って品質が低下しないことを祈るばかり。

リンク:
http://www.sakura.ad.jp/news/archives/20081112-001.news
http://www.sakura.ad.jp/news/archives/20081105-002.news

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